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【連載20】洗練された大人のトレンチコート

  • ファッション
  • 2010.04.15 (木)
  • 【連載20】洗練された大人のトレンチコート

「ハイカラ」という言葉にあこがれます。モダンで粋、着こなしを楽しむイメージ。「気取っていてきざな感じがする」という見方もありますが、きざなこともできないよりできる方がいいはず。聡明(そうめい)な型破りとでもいうのでしょうか。服装だけでなく、考え方や振る舞いにその趣味のよさや美意識が現れます。
「仕方ないから」「寒いから」の理由で服を選ぶ人もいます。だらしない格好やいつも同じ服を着ることで、おしゃれに興味がないことをアピールされると、がっかりしてしまいます。「寝ても覚めても洋服のことを考えなさい」とまでは言いませんが、自分に元気をくれるファッションの魔法は知っておいた方がいいと思うのです。
最近も、ミリタリーテイストの人気は不動のよう。頑丈な軍服をベースにしていますが、実は女性の魅力をふりまくことができるのです。指先、足先、頭の先と体の先をとがらせる。例えば、ピンヒールと合わせれば、エレガントでクールでセクシーなコーディネートが決まります。
 
ビジネスマン風のトレンチコートも同じで女性が着こなすのがハイカラでいい。シンプルなシルエットのコートを選べばまず間違いなし。もともとイギリスの陸軍で開発され、ダブルブレスト、ベルト付き、肩章、ケープバックなどの機能面にも優れているトレンチコート。中でも私はビンテージスタイルが好きで、ロングでソフト素材、軽いものをお勧めします。ジャケットの上から羽織れるゆったりシルエットで、ゆとりのあるラグラン・スリーブの袖が便利です。「バーバリー」「アクアスキュータム」があまりにも有名ですが、成熟した大人の男女のためのアイテムであり、着る人に優雅さが生まれます。エレガントな立ち居振る舞いに自然と導いてくれます。
 
着こなしのインスピレーションはやはり映画から。「カサブランカ」のハンフリー・ボガート、「地下室のメロディー」のアラン・ドロンやジャン・ギャバン、「シャレード」のオードリー・ヘプバーン…。トレンチの似合うそうそうたる俳優たちから、おしゃれのワザをしっかり学び、自分のスタイルを作り上げるのが神戸スタイルのおしゃれの流儀。そういえば、神戸は映画発祥の地。神戸に根付くハイカラ文化をますます楽しみたいと思いませんか。(高階 敏子)

 

当方KOBEDAYS高階敏子による神戸新聞夕刊-KOBE STYLE-おしゃれの流儀-(4月14日)に掲載された記事を転載しています。