【VOL.28】サンバダンサー 南原 紀子さん

 

 

神戸まつりでおなじみのサンバ。今回のゲストは、KOBELでも講師を務めるサンバインストラクターの南原紀子さんです。地元神戸でサンバチーム「G.R.E.S SOL NASCENTE」(ソウ・ナッセンチ)を主宰。サンバにかける情熱を熱く語っていただきました。

 

 

★サンバとの出会いは?

6歳のとき、神戸まつりのサンバパレードにいとこの姉が出るというので、「恥ずかしいから見るだけ」と、母に連れていってもらったんですね。そのときの状況はあまり覚えていないんですが、母曰く、一番前で踊っていたらしくって(笑)。それが最初ですね。

 

 

★それから始められたんですか?

次の年に神戸新聞にキッズダンサー募集の記事が載っていて。元宝塚のわかま先生が発足されたチームだったんですが、参加したい!と連れて行ってもらいました。 それからずーっと、15年ほどお世話になりました。クラシックバレエとか、いろんな基礎を教わりました。今でも忘れず感謝しているんです。

 

 

★本格的にやっていこうと思うようになったのは。

19歳くらいでチームを辞めたんですが、リオのカーニバルをこの目で見てみたいと2週間ほど旅行に行ったんです。映像も見ていたし、インパクトはそれほどなかったんですが何でしょう…、エネルギーをすごく感じて。サンバというと一般的にダンスを想像すると思うんですけど、それだけじゃない部分がある。それを伝えられる場を作りたいと思ったのがきっかけですね。

 

 

★ダンス以外の部分というと?

やっぱり演奏は一番ですし、あとはお客さんも一緒に盛り上がる熱狂的な雰囲気。普段の嫌なことも忘れられるような場所、存在。そんなふうになればと思って。日本、特に関西は小さいチームが多いので、それなら自分でやろうと作ったんです。それが21歳のときですね。チームは去年、10周年を迎えました


 

 

★チーム名の「SOL NASCENTE」(ソウ・ナッセンチ)とは?

ポルトガル語で「日出ずる国・日本」という意味です。「地球の反対側の国でも、こんなにサンバが好きな奴らがいるんだよっ!」て言う思いと、そのプライドから名づけました。ブラジル通の親友がいるんですが、彼らにポルトガル語の意味も教えてもらって、付けた名前なんです。

 

 

★そのときのメンバーは?

一緒にできる人というか、やりたい人にまず声をかけて。一緒に始めた主人がパーカッションをやっているんですけど、あとパーカッションが男性2人、ダンサーがもう1人の計5人で始めました。今も私たち夫婦を含め4人続けていますし、もう1人も時々ステージを手伝ってくれたりしています。

 

★最初はどんな活動を。

サークルのような感じでしたね。地元のHAT神戸の地域活性イベントに出たりとか。最初は神戸まつりにもこだわってなくて。神戸まつりはパレードなので、やっぱり5人ではさみしい。チーム作ってからも3年くらいは出ていなかったです。

 

 

★サンバといえば、あの衣装作りも大変ですよね。

前のチームでは昔から本格的な衣装とかも着させてもらっていたんですが、さすがにチームを始めたときは、今ほど豪華じゃなかったですね。習ってた時は衣装づくりも、先生に何から何まで材料を用意してもらってて。それが、どこで材料を調達すれば…からのスタート。羽根ひとつにしても高かったりするので。それでルートづくりから少しずつやって、だんだん豪華になってきた感じですね。

 

 

★メンバーはどのように集まってきたんですか。

「ケイコとマナブ」の取材がたまたまきて、何回か載せてもらったんです。それを見て声を上げる人がいたり、ブラジル好きな人が入ってくれたり。

 

 

★今は、メンバーは何人くらい?

神戸まつりのときになると、60~70人になります。普段活動しているメンバーは、パーカッションが10人くらい、ダンサーが20人弱。今は、若干少なめですね。
神戸には全部で7つくらいチームがあって、パーカションだけのチームもあるし、ダンサーだけのチームもあるし、もちろん両方あるチームもあります。

 

 

★インストラクターもされてるんですよね。

ありがたいことにカルチャースクールやジムから声がかかったんですね。それまでお金をいただいてレッスンしたことはなかったので、責任持ってできるのかと緊張したんですが…。でもやればその分、神戸や大阪でサンバが広まることになるし、チームに入ってもらえる可能性もありますし。ならやってみよう!と。
サンバってどんな踊り?っていう程度の人も多いんですけど、少しずつでもサンバファンを増やしたいという思いがあったんです。「みんな、できるんだよ」って。それをきっかけに教える仕事が増えてきて。すると神戸まつりに出たいという人も集まってきて、いい感じで回ってきましたね。

 

 

★ズバリ、サンバの魅力は?

まずリズム。体の底のほうから響いてくるような軽快なリズム、音楽が一番好きですね。チームやレッスンでは振り付けもやっているし、いろんなステップを覚えてもらうんですけど、サンバは振り付けをそのまま踊るというのではなく、リズムに合わせて自己表現するダンス。アドリブで踊ったりとか。リズムを理解することが大事なんです。細かいサンバのリズムとか、太鼓の叩き方とかにピッタリ踊りが合うと楽しい。合わなかったら、あーあまだまだなあと思ったり(笑)。

 

 

★サンバのおすすめポイントは?

細くはなりませんが、ヒップアップにはいいですよ! マニアになれば腿は太くなりますけど(笑)。その分、おしりから腰周りが鍛えられて、きゅっと締まりますね。さらに胸を張りますから、姿勢もよくなります。衣裳着て人前に出るので体型作りへの意識も高まって、一石二鳥ですね。普段できないサンバメイクで変身できるのも楽しい! 人と同じことをするのが嫌な人には、超おすすめです。基本はステップと腰を動かして踊ること。あとはアレンジしてラテンっぽいステップを使って踊ると、もっと見栄えも出てきます。

 

 

★ダンサーの表情が印象的ですよね。

そうですね、衣装が華やかなだけに、負けないように。やっぱり中から出てくるものが一番伝わると思うんですね。神戸まつりなんて特に、通りすがりの人もいるし、年齢性別関わらず見られる機会。ステージでスポットライトが当たれば誰でもキレイに見えるけど(笑)、それとは正反対の場所。お客さんの笑顔とか拍手とか、反応がよく分かる。最近は踊るとスイッチが入るので、そのまま見ていただいて楽しいな~と思ってもらえればいいなと。


 

 

 

★シーズンはやっぱり春夏?

外で踊るとなると、やっぱり暖かい季節じゃないと…。あの衣装着て「う~、さぶっ」とうのもね(笑)。イメージ的にも暑い時期のものなので。 でも、一般企業のパーティーのアトラクションに呼んでもらうことも多々あるんですね。それは年間通してあります。もちろん室内で!(笑) 数としては、そのようなサンバショーのほうが多いですね。規模によって違いますが、演奏・ボーカルとダンサー計15人程度でやることが多いですね。

 

 

★陣内さん、紀香さんの披露宴やSMAPのコンサートにも出演したとか?

陣内さん、紀香さんのときは郷ひろみさんと一緒に「お嫁サンバ」を踊ったんですが、それはウチのHPをみて日本テレビさんから直接連絡があったんです。SMAPのときは、別の大きい「神戸サンバチーム」のリーダーから手伝ってーと。人数がいるので、連れて行ってもらったんです。あんな大きいステージに乗ることが普段ないので、すごくうれしくって。メンバーもすごく喜んでいましたね。練習続けていたら、やっぱり嫌になることもあると思うんですよ。こういう機会もたまにありますし、もうちょっと続けてみよう!と思えるきっかけにしてもらえたらうれしいんですけど。

 

 

★「もうやめよう」と思ったことは。

ありますよ、いっぱい(笑)。子どものころ、1回辞めていた時期もありました。でも発表会を見て、もう一度やりたい!と。
自チームを始めてからは、これからやのに!と思う人が辞めるのが辛くって、そういうのが続くとへこみますね。私は目標に突進するタイプで、苦労を苦労と思わないたち。でもチームはメンバーあってこそだから…。日本ってちょっと余裕ができて趣味しようかなと思うと20代後半。最初はがむしゃらに練習するんだけど、30代になって結婚や嫁入り修行、子どもが生まれるとかで、そこで辞めるパターンが多いんですよね…、残念ながら。


 

 

★サンバのことがいつも頭にある?

そうですね、サンバのことを考えて いる時間が濃いというか。一日を円グラフにするとすごい割合を占めてて(笑)。常に考えている分、すぐ気になることにつながってしまう。最近あの子テン ション落ちてるなとか、私が無理言ってるんじゃないかとか…。それだけじゃ進まないので、何か解決方法を考えるんですけど。自分自身をクリアにする方法と しては、リオのカーニバルの映像を見たりして、テンションをあげます。好きなサンバ音楽聴いたり、映像見たり。逆にまったく別のことをする。仕事が終わっ たらテレビ見て気分転換したり。

 

 

★踊ることで伝えたいことは。

まず「どうだーっ」っと(笑)。お客様を圧倒させれたらうれしいですね。 ステージにお邪魔させてもらったときには後半、お客さんも一緒に踊ってもらうんですね。仕事で来られている方が多いので、「ストレス忘れて汗かいてくだ さ~い」と。その時だけでも、見て、踊って、楽しんで、サンバで発散してほしいと思います。


 

 

 

●「G.R.E.S SOL NASCENTE」(ソウ・ナッセンチ)HP

http://www.solnascente.jp
プロフィールやスケジュールはここでチェック!

 

撮影協力/ブラジリアーノ

ブラジル名物「シュラスコ」の専門店。バイキングで思う存分堪能できます。
http://www.kobe-mosaic.co.jp/floorguide/dining/world_dinning/3f-12.html

 

 

>>>続く
来週も引き続き、サンバダンサー 南原 紀子さんのインタビューをお届けします。

 


 

 

取材を終えて

健康的な肌に100%スマイル! サンバのイメージそのままの南原さん。パワフルに前進しつつも、メンバーへの細やかな配慮も忘れない、頼もしいチームリーダー。サンバのことが少しでも気になった方は、ぜひ一度サイトをのぞいてみてください★

 

取材日:2009年2月2日

市内在住ライター。暮らしの中で接するあらゆる人の話に、ひっそりと息づく小さな真理。そんな“人生の知恵”に励まされ、癒される毎日です。
インタビュアー:中山 純子