【VOL.23】ボーカルグループ Cooley High Harmony

 

この春、ついにメジャーデビュー! 神戸を拠点に活躍するボーカルグループ Cooley High Harmony(クーリーハイハーモニー)の登場です! リーダーの大石学さん(ハイテナー)、中井貴弘さん(テナー)、長宗功栽さん(バリトン)、宮本真人さん(ベース)の4人組。今年2008年4月23日にリリースしたデビューミニアルバム 「voice from KOBE」は、神戸を愛してやまないメンバーの温かいメッセージが込められた、とってもハートフルな1枚です。心地よいハーモニーを響かせる個性豊かな4人に、オン&オフの話をあれこれ伺いました。

 

 

★結成のきっかけは?

大石)もともとみんな、大阪スクールオブミュージックという専門学校の同級生だったんです。結成と切り出したのは、中井君でしたね。

中井)僕はずっと、ボーカルグループをやりたいと思っていたんです。でもメンバーを集めようにも、それぞれ音楽性も違うし、入学して半年の間、なかなか言い出せなかったんですが…。

宮本)みんな、授業外でやってたゴスペル合唱団のメンバーだったんです。そこで中井君が合唱団の先生に相談したら、先生がパートごとに人選して、その日のうちにメンバーが決まった、という。ええように言うたら「選りすぐり」ですけど(笑)。
他のみんなはプロミュージシャン課のボーカルコースだったけど、僕はギタークラフトコースやったんです。それは、歌はあかん、手に職をつけたほうがええと言う親に対する隠れミノやったんですけど。本当は歌がしたくて放課後のゴスペルにも潜り込んでたんですが、そこで声をかけてもらって参加しました。それが97年9月の話ですね。写真:左下から時計回りで、長宗さん・大石さん・宮本さん・中井さん

 

 

★結成からこれまでの経緯は?

大石)言うても、在学中はそう活動してなかったんですよ。卒業して1年くらいたってから、宮本の地元(茨木)で野音祭のオーディションがあって、応募したんです。それをきっかけにアカペラやボーカルグループとの輪が広がって、心斎橋のクラブクアトロで初めてライブをすることに。それまで結婚式で歌ったりはしてましたけど、初ライブはみんなもうガチガチ(笑)。

中井)でもすごく気持ちよかったですね。それで病みつきになって。

大石)ほとんど全部のレコード会社にデモテープを送ったんですよ。それで何社からか話がきて。契約までいって、4人で東京へ出て、事務所に2年間所属しました。でもいろいろありまして…、26~27歳のときに事務所を辞めて、その後1年間は僕らだけでやりました。そこで限界を感じてたとき、今の社長に声をかけてもらったんです。関西に帰ってきて、1から作り直して再スタートしました。それが3年くらい前ですね。

中井)それから、それまでにない努力をしました。なんでうまくいかなかったのか見直して、気持ちを入れ替えてやろうと。東京の事務所にいるときは、与えられたことをこなしていた感じで、事務所をやめてからはバイトバイトで…、俺たち何しに来てんねんやろと。こらあかんなと話し合って、地べたをはいずり回ってもやったろ、どこででも歌ったろと覚悟を決めたというか。それまでは、どっかカッコつけててんね。がむしゃらな気持ちが足らんかってんなと思ってます。


 

★現在の活動状況は?

中井)毎週月曜日、三宮・加納町のCASHBOXでライブをやっています。後はショッピングセンターで歌ったり、三宮のストリートライブも続けてます。
4月23日にメジャーデビューしてからは、僕らの力ではなく、周りのスタッフの皆さんの働きがけでメディアに出ることも増えてきましたけど、僕らの中で何かがどう変わるということはないです。地道にやっていくことを大事に続けていくだけですね。

大石)5月15日から2カ月ちょっと、沖縄を皮切りにラストは北海道まで、全国を回る「ロード第4章」というツアー、というか全国行脚がまた始まります。メンバーだけで車1台に乗りあって、車中泊で。その間はほぼ毎日ライブ。体力的には大変だけど、毎回ホンマ楽しんでますね。

 

★デビューミニアルバム「voice from KOBE」の仕上がりは?

大石)もともとデビューアルバムはメッセージ性の強いものにしようと思っていて、ワードの強い曲を選んで収録しました。最終的に6曲トータルしてみたら、予想以上に伝わるものになったんじゃないかと思います。心に響く1枚だねと言っていただいたり、反響もいいですね。


 

★震災後に作られた「しあわせ運べるように」をカバーしたのは?

大石)4人ともこの曲は知ってたんですけど。この春までやっていた四国のラジオ番組でリクエストがあって、流したら反響が大きかって。そのときデビューアルバムに入れる曲をオリジナルから選曲してるとこだったんですけど、神戸を拠点に全国に発信していくグループとして、ぜひこの曲を入れたいと思いまして。それでこの曲を作られた臼井真先生に会いに行ったんです。幸い快くOKいただきまして、先生の小学校の子どもたちも一緒に、レコーディングにも参加していただきました。たくさんの思いが込められた曲なので、全国の皆さんに伝えていきたいですね。

宮本)初めは、震災に遭われて、この曲を聞きたくない人もいるかもと思ったりもしました。僕らは大阪に住んでて被災もしなかったから、偽善者みたいなんじゃないかと。でも最終的には、僕らより遠いところにいる人にこの曲の持つメッセージをもっと伝えていきたいという結論になったんです。
実は最初に臼井先生にデモテープを聴いてもらったとき「もっとちゃんと歌って」と言われて、えっ?と思ったんです。僕らとしては独自のカラーも出したいという欲もあったんだけど、話を聞くと、小さい子から年配の方まで歌えるように、ちゃんと合唱として歌ってほしいということでした。大事に歌うことの意味を再認識しましたね。写真:左)宮本さん 右)長宗さん

 

 

★ほかの収録曲はいかがですか?

宮本)「カンナ」という曲は僕が作ったんですけど、広島の平和記念資料館で見た1枚の写真から発想しました。原爆の年に咲いたカンナの花が傷ついた人々の希望になったという話を知って、曲には再生というか、過去のつらいことを乗り越えていこうという思いを込めました。

長宗)僕は「Dear…」という曲を作りました。再生につながるところもありますが、エコがテーマになってます。大切なものを失わないために僕らができることは何だろう、と問いかけたものですが、まず僕自身が問いかけられました。エコロジーは家族や友だちといった身近なものを大事にする気持ちから広がるのでは、それが明日につながるのではないかと…。周りの人や環境に少しでも優しくなれたら、という思いを込めて作りました。


 

 

★全員が曲作りされるそうですが、個性が出ますか?

宮本)特徴ありますね。例えば、キラキラっと星がでてきそうなんは、リーダーですね、意外とね(笑)。君をもっと見つめていたいとか、君は宝物みたいなね、この顔で(笑)。

大石)基本はバラードが好きですね。ハーモニーが一番きれいに聞こえるから。

宮本)僕は、前向きにがんばろうぜというメッセージを大事にしてます。歌詞もそうですし、曲もフォークっぽいものが多い。

長宗)僕はメロディーとオケと歌詞がリンクしたときに、いい雰囲気になるのをイメージしてます。後は聞き手におまかせ、というか。聞いた人の経験がシンクロしていくような、僕自身の思いというより、聞き手が育てていくようなイメージですね。

中井)僕が曲書き出したんはここ2~3年なんですけど、主にポップなものですね。それまでバラードが多くて、それなら楽しい曲を!ということで。アップテンポで、ライブで楽しめることを意識してます。

大石)曲幅は広がりましたね。オリジナルは40~50曲、カバーは100曲以上あります。写真:左)中井さん 右)大石さん


 

 

 

★音楽を通じて伝えたいことは?

宮本)前向きにいこうというメッセージです。僕ら一人ひとりは才能ある人間じゃないけど、4人集まれば力になるというようにね。

大石)ちょっと挫折しても、くじけずにとりあえず一歩踏み出そうよという。僕たちの曲が、人の背中をポンと押してあげられたらいいと思いますね。

写真:左)三宮のライブハウスCASHBOXでのライブ

 

 

★神戸はどんな場所?

大石)毎週月曜のレギュラーライブは、関西に戻ってきてから3年、外したことがない。帰ってくる場所というか、ホームですね。

長宗)全国の人に歌を届けるのは大事だけど、神戸に戻って僕たちの姿を見せるのも大事。僕たちが神戸のファンから元気をもらってますね。その元気をまた全国に発信していこうという気持ちでやってます。

中井)CASHBOXは反応が直接返ってくる。ライブの後、いい笑顔で「ありがとう」と握手してもらえると、やってよかったなあと。じんとします。「今日の髪型いいですね」とか、何気ない一言に元気が出たり。神戸に戻ると、明日からまたがんばろうと思えますね。

 

 

 

★これからの目標は?

大石)単純に天下取りたいですね(笑)。この4人の声で。まず4人で決めていることは、武道館ライブ。それくらいの気持ちでがんばっていこうと思ってます。

宮本)一人ひとりに僕らの曲を伝えていって、それで前向きな気持ちになったよという姿をたくさん見ていきたい。それが僕らの励みにもなるし。2年前にも全国行脚しましたが、今年もたくさん回って、成長した姿を見てもらいたいですね。

長宗)僕らがお客さんに与えていることは小さいかもしれないけど、僕らが与えられているものはすごく大きい。たくさんの人に恩返しできるようになりたいですね。


 

 

 

☆information☆

●レギュラーライブ

毎週月曜日・神戸三宮「CASH BOX」でワンマンライブ開催中!
http://www.cashbox.jp/

●Cooley High Harmony全国行脚・明日を運ぶ男たち~ロード第4章~

5月15日~8月3日(予定)、全国各地を行脚します。
http://www.fantasia-kobe.jp/chh/

●CMタイアップ

デビューミニアルバム「voice from KOBE」から「しあわせ運べるように」が、阪神高速3号神戸線フレッシュアップ工事CM(5月15日~6月7日)で流れます。関西民放各社をチェック!

●TV番組タイアップ

MBS毎日放送 毎週火曜日深夜の麒麟の部屋の5月度エンディング曲として、
「voice from KOBE」から「So why?」が流れています。

 

 

>>続く
5/22も引き続き、ボーカルグループCooley High Harmonyの皆さんのインタビューをお届けします。次回はプライベートに迫ります!

 


 

インタビューを終えて

スタイリッシュなファッションで現われたメンバーの皆さん。クールな第一印象とは裏腹に、話を伺うと、とてもフレンドリー! 結成時から同じメンバーで11年。互いに交わす言葉からは、喜怒哀楽の音楽人生を共に過ごした“同志”に対する強い絆を感じました。

 

取材日:2008年5月1日

市内在住ライター。暮らしの中で接するあらゆる人の話に、ひっそりと息づく小さな真理。そんな“人生の知恵”に励まされ、癒される毎日です。
インタビュアー:中山 純子